アクセンチュア流「タイパ最強」の生成AI活用術、プロンプト書き方4原則とは?

→ Оригинал (без защиты от корпорастов) | Изображения из статьи: [1] [2] [3] [4]

連載:アクセンチュア流「生成AI時代の仕事術」

前回はなぜChatGPTがもっともらしい文章を生成できるのか、ジェネレーティブAI(生成AI)の原理を説明した。ChatGPTに代表される言語生成モデルだけでなく、画像生成や動画生成、音声生成とバラエティに富んだ生成AIがあることも解説した。この手の流行りの技術は個人向けで盛り上がっても、社会実装にまで至らないことも多い。一方、飛躍的な進歩を遂げた生成AIは企業向け、さらには公共サービスまで幅広く活用され始めている。今回はビジネスでの活用法に踏み込んでいこう。「タイパ」が非常に優れた本場米国での使われ方とは何だろうか。

執筆:アクセンチュア AIセンター チーフフェロー 佐々木 三泰

執筆:アクセンチュア AIセンター チーフフェロー 佐々木 三泰

アクセンチュア株式会社

ビジネス コンサルティング本部 Data&AIグループ

AIセンター チーフフェロー

早稲田大学大学院理工学研究科電気工学修士課程修了。アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社後、小売業や製造業、金融業、通信業、公共事業など業界を問わず、基幹システム刷新案件のIT プランニングからシステム導入まで、上流工程から下流工程まで首尾一貫してシステム構築案件に従事。現在はAI グループに所属し、AI Hub プラットフォームを基軸としたAI を基幹システムに組み入れるためのシステム構想立案からその実装までを受け持つ一方、AI POWERED コンタクトセンター、AI POWERED ナレッジシェアリングといった言語処理をメインとするAI ソリューションの導入プロジェクトのプロジェクトマネージャーを担当。著書に『生成AI時代の「超」仕事術大全』。

アクセンチュア流「プロンプト書き方4原則」「タイパ最強の使い方」とは(後ほど詳しく解説します)

ホワイトカラーのあらゆる業務を強力サポート

 言語だけでなく画像や動画、音声という人間の五感に近い能力を兼ね備えた生成AIを、既存サービスに組み込む動きが盛んに行われている。検索業界の2強である米グーグル社と米マイクロソフト社は生成AIをこぞって導入し、これまでとはまったく異なる検索体験をユーザーに提供している。

 IT業界ではプログラマーのためのツールに生成AIを組み込むことで、作業効率を飛躍的に向上させることを目指している。米GitHubの調査では、AIを使ってプログラミングを支援する自社製品「GitHub Copilot」を業務で使ったところ、コード全体の46%を自動で生成することができ、コーディング作業を最大55%高速化することができた、と報告している。

 デザイン業界でも、ツールに生成AIが組み込まれたことでデザイナーの創造力を補完し、アウトプットが出るまでのスピードが飛躍的に上がるとみられている。現にナイルが日本人のイラストレーターに行ったアンケートでは、「仕事に生成AIを活用している」と答えた割合が54%だった。この結果は、クリエイティブ業界においても、画像生成AIの存在感が増していることを示しているのではないか、と筆者は考えている。

 そしていよいよ2023年11月、Microsoft Office製品に生成AIが組み込まれ、一般ユーザーへの提供が開始された(図1)。

図1:生成AIができるホワイトカラーへの支援内容の一部

(出典:アクセンチュア)

 「Microsoft Copilot for Microsoft 365」はオンライン会議ツールTeamsやプレゼンテーションソフトPowerPoint、表計算ソフトExcel、文書作成ソフトWord、デジタルノートアプリケーションOneNoteなどに生成AIを搭載しており、オフィスワークの強力な味方となっていくだろう。

アクセンチュアが教える「タイパ最強」の生成AI活用術とは?

【次ページ】生成AI「潜在能力を引き出すプロンプト」「タイパ最強の活用術」

関連タグ