欧州市場の主要指標11時半 欧州株、高安まちまち 円相場は155円台後半で推移 - 日本経済新聞

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【NQNロンドン=蔭山道子】29日午前の欧州株式市場で主要な株式相場は高安まちまちとなっている。英国時点11時半時点で、前週末終値と比べ英株価指数のFTSE100種総合株価指数が0.6%高、フランスのCAC40が0.1%高となる一方でドイツ株価指数(DAX)は小幅に下げている。ヘルスケアや公益、不動産関連の銘柄に買いが入る一方、工業関連の銘柄には売りが優勢となっている。

オランダの医療機器大手ロイヤル・フィリップスの株価が急伸。2024年1〜3月期決算とあわせて一部医療機器に関する米国での訴訟で原告団と和解に至ったと公表したことが支援材料となっている。他方、ドイツ銀行の株価下落が目立つ。過去の買収を巡る訴訟に備えた引当金の計上が利益を下押しするとの見通しを示したことが嫌気されている。

欧州主要600社の株価指数であるストックス600は前週末終値を0.3%ほど上回っている。29日発表の4月のスペインの消費者物価指数(CPI)がユーロ圏のインフレ懸念を高める内容ではないと受けとめられた。

ロンドン外国為替市場で円の対ドル相場は1ドル=155円台後半で推移している。アジアの取引時間帯に160円台を付けた後、欧州時間の早朝に154円台まで上昇するなど大きく振れる場面があったが、その後は振幅が小さくなっている。英国時間11時半時点は155円80〜90銭と、前週末の同16時時点に比べ1円40銭の円安・ドル高水準。財務省の神田真人財務官は「為替介入の有無について申し上げることはない。ノーコメントだ」などと話したと伝わった。

ユーロは対ドルで上昇し、英国時間11時半時点では1ユーロ=1.0710〜20ドルと前週末の同16時時点に比べ0.0040ドルのユーロ高・ドル安となっている。英ポンドも対ドルで上昇し1ポンド=1.2520〜30ドルと同0.0060ドルのポンド高・ドル安で推移している。

ロンドン原油市場(ICEフューチャーズ)で北海ブレント先物相場は1バレル89ドル付近に下落した。ロンドン地金市場協会(LBMA)の金価格は1トロイオンス2342ドル台に上げている。非鉄金属は、国際指標となるロンドン金属取引所(LME)の銅3カ月先物とニッケル3カ月先物が上昇する一方で、アルミニウム3カ月先物は下げている。