春の叙勲、喜びの声　日本製鉄名誉会長の三村明夫氏 - 日本経済新聞

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2024年4月29日 5:00

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日本製鉄名誉会長の三村明夫氏

鉄鋼業界に再編の荒波が押し寄せるなか、現在の日本製鉄の礎を築いた。入社した富士製鉄が八幡製鉄と合併して誕生した新日本製鉄で経営企画や営業部門を担当した。2003年に新日鉄の社長に就き、買収戦略を進める世界最大手のアルセロール・ミタルに対して、住友金属工業と神戸製鋼所との3社連携などの「ソフトアライアンス」戦略により向き合った。

中国向けの鋼材特需が終わり事業環境が厳しくなるなかで、11年には住金との経営統合の検討を開始。12年の新日鉄住金の誕生に向けての道筋を付けた。

13年には日本商工会議所の会頭に就任し、3期9年間続けた。中小企業が会員の大半を占める日商の会頭として取引価格の適正化などを政府に働きかけた。大企業トップの出身者として、消費増税やエネルギー関連など幅広い政策にも存在感を示した。

三村氏は「今回の栄誉は、私個人が頂戴したものではなく、日本経済の発展に携わる多くの関係者を代表して頂いたものと受け止めている」とした上で、「今後も微力ながら産業、社会の発展に貢献できるよう精進を重ねていく」とコメントした。

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