水戸駅 エスカレーター死亡事故 防犯カメラに男性転倒の様子 | NHK

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JR水戸駅のエスカレーターで、72歳の男性が倒れているのが見つかりその後、死亡した事故で、現場付近の防犯カメラの映像に男性がエスカレーターの降り口で転倒する様子が写っていたことが捜査関係者への取材でわかりました。発見された際、男性の上着の一部が手すりに巻き込まれた状態だったということで、警察は死亡した原因を調べています。

26日午後9時ごろ、JR水戸駅のホームから改札に向かう上りのエスカレーターで、日立市に住む72歳の会社員の男性が倒れているのが見つかり、搬送先の病院で死亡が確認されました。

警察によりますと、男性はエスカレーターの降り口でうつ伏せで倒れていて、手すりが巻き込まれる部分にスーツの上着の背中側のすそが挟まれた状態で見つかりました。

警察が現場付近の防犯カメラを調べたところ、男性はエスカレーターに立って乗っていましたが、のぼりきったところで転倒する様子が写っていたことが捜査関係者への取材でわかりました。

JR東日本水戸支社によりますと、ほかの乗客が男性が倒れているのを見つけたときは、エスカレーターは動いていましたが、その後、停止したということです。

男性が死亡した原因は特定されていませんが、発見された時は意識があったということです。

警察はエスカレーターの降り口で倒れたあと、上着が巻き込まれた可能性があるとみて、さらに詳しい状況を捜査するとともに死亡した原因を調べています。

エスカレーターに関する事故 12年余で54件

国土交通省のまとめによりますと、記録の残る2010年12月から2023年5月末までの12年余りの間にエスカレーターに関する事故は54件あり、死亡事故は2件、けが人が出た事故は42件でした。

このうち

▽手すりの巻き込み口に挟まれた事故は3件でいずれも幼児が手にけがをしました。

また、

▽エスカレータが急停止してバランスを崩して転倒した利用者がけがをする事故も目立っています。

このほか、

▽2017年には香川県で車いすを押していた男性が利用中に転落し、後ろにいた女性が巻き込まれて死亡する事故も起きています。

専門家「手すりにつかまり 歩かずに利用を」

エスカレーターの利用方法に詳しい江戸川大学の斗鬼正一 名誉教授は「エスカレーターは階段とは全く異なる機械であることを認識して利用することが大事だ。転倒を防ぐために必ず手すりのベルトにつかまり歩かないで止まったまま利用するとともに、巻き込まれないようにするため黄色い枠内に立ってほしい。また、ロングスカートやマフラー、樹脂製のサンダルなど、衣服や履物の素材によっては巻き込まれやすいので注意が必要だ。降りるときも、スマホを見たり感覚で降りたりすると危険なので、きちんと足元を見て降りることを心がけてほしい」と話しています。

そのうえで、エスカレーターで転倒している人を見つけた場合の対応については「今のエスカレーターは、非常停止ボタンを押しても急停止はせず少しスピード落としながら止まれるようになっている。利用している人が手すりにつかまった状態でエスカレーターが止まるよう、周りの方に事故を知らせたうえで、すぐに非常停止ボタンを押してほしい。ボタンの位置は機種によってさまざまなので、乗る際には確認しておくようにしてほしい」と話していました。