最大震度6強の地震で脱線した東北新幹線 揺れで車輪浮いたか | NHK

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おととし、最大震度6強の揺れを観測した地震で東北新幹線が脱線した事故について、国の運輸安全委員会は、車体が揺れて車輪が浮きレールを乗り越えたことで、脱線に至ったと考えられるとする調査報告書を公表しました。そして、再発防止のため新幹線の脱線・逸脱防止対策のさらなる高機能化が必要だとしています。

おととし3月、福島県と宮城県で震度6強の揺れを観測した地震では宮城県内で東北新幹線が脱線し、乗客6人が軽いけがをしたほか、通常ダイヤに戻るまでおよそ2か月かかりました。

この事故について国の運輸安全委員会は28日、調査報告書を公表しました。

それによりますと、新幹線は本震の前の揺れで緊急ブレーキが作動して停止し、その後起きた本震で、68ある車輪の軸のうち60で脱線したということです。

脱線の状況については、運輸安全委員会とJR東日本が依頼し、研究機関が実施した実験やシミュレーションの結果、車体が揺れて車輪が浮きレールを乗り越えたことで脱線に至ったと考えられるとしています。

車体と台車の間には揺れを吸収する「空気ばね」がありましたが、地震で大きく変形して空気が抜け、脱線を助長したと考えられるとしています。

また、今回の車両には、脱線した場合でも線路から大きく外れるのを防ぐため、車輪の外側に金属製の突起が取り付けられていましたが、12の軸でこの突起もレールを乗り越え、最大で1メートル余り逸脱していたということです。

そのうえで、高速走行を前提とする新幹線は安全性の確保が最大限行われるべきで、脱線・逸脱防止対策のさらなる高機能化について検討を行い、実施していくことが必要だと指摘しています。